2024.04.17
初めてのピアノ購入、何を選べばいい?種類と予算の目安
初めてピアノを購入するとき、どのようなポイントを見て選べばいいのか迷ってしまう人も多いかもしれません。初めての方の参考になるように、ピアノの種類と予算の目安についてご紹介します。
目次
ピアノの種類
購入するピアノの選択肢としては、次のような楽器があります。
アップライトピアノ
弦が垂直に張られた、縦型のピアノです。奥行きは約60cm〜65cm前後、高さは120cm〜130cm前後、重さは200kg〜250kg程度が一般的です。比較的小スペースで置けることから、ご家庭の練習用として広く普及しています。
グランドピアノ
ピアノ教室やコンサート会場などに置かれていることが多いピアノです。弦が水平に張られ、アップライトピアノに比べると奥行きが長くなります。重さは、270kg〜500kg程度ですが、家庭に置かれるサイズだと300kg〜350kg前後が一般的です。繊細なタッチで、細かい演奏表現が可能となることから、専門的にピアノを弾く方に人気があります。
電子ピアノ
電気を利用して音を出し、サンプリングされたピアノの音を電子音で再現します。音量調整ができ、小型で軽いため、初心者用として人気があります。ただし、本物のピアノと比べると、音色の変化がつけられないなど、表現力やタッチに違いがあります。
電子キーボード
電子ピアノと同じく電気を利用して音を出します。電子ピアノよりも小型で、卓上型になっており、持ち運びすることも可能です。モデルによっては、鍵盤数がピアノに比べて少ないものもあり、演奏する曲によっては鍵盤が足りないということもあります。
アコースティックピアノか?電子ピアノか?
アコースティックピアノか電子ピアノか、どちらにしようかと悩む方もいらっしゃるでしょう。それぞれの、メリットとデメリットを比較してみます。
アコースティックピアノのメリット
弦が振動し、響板で音が増幅するアコースティックピアノでは、ピアノ本来の音色の豊かさや響きの美しさが楽しめます。演奏は、ただ楽譜に並んだ通りの音を出せば良いというわけではなく、やさしい音で、悲しそうに、元気になどの感情をのせて音色を表現することで、心に響く演奏につながります。こういうタッチで弾くと、こういう音が出るという感覚を身につけることができ、色彩豊かな表現力を身につけることができます。
アコースティックピアノのデメリット
電子ピアノに比べると、場所をとることや音が大きいことがあげられます。特に、マンションやアパートなどの集合住宅では、隣人への配慮が必要となり、規約で演奏可能時間帯が決められている場合もあります。また、電子ピアノに比べて重量があるので、自分たちで移動することは難しく、専門の運送業者にお願いすることが一般的です。
電子ピアノのメリット
アコースティックピアノに比べ軽く、自分たちで移動することもできます。ヘッドホンを繋いだり音量調整ができるため、演奏できる時間帯が広く確保できます。また、ピアノ以外の音色が楽しめたり、録音再生機能がついているものもあります。価格は幅広いですが、10万円以下の手頃なモデルもあり、導入として気軽に設置しやすいでしょう。
電子ピアノのデメリット
一番は、音質やタッチの違いにあります。音色の変化をつけることが難しかったり、音の強弱の幅はアコースティックピアノに比べ狭くなります。タッチや音の出るメカニズムが違うため、自宅の電子ピアノでは弾けていても、教室のアコースティックピアノでは思うように弾けないといったジレンマや、表現力の違いから、電子ピアノを買って数年程度で、本物のピアノへの買い替えを検討される方も多いようです。
価格帯の目安は?
「ピンからキリまで」という言葉がありますが、まさにその言葉がピッタリなくらい、価格は幅広いです。手軽に始められる反面、良いものを求めると自ずと予算は上がってきます。
電子キーボード
とりあえず様子見で買ってみようという方も多いので、2万円〜4万円くらいの価格帯が人気があります。
電子ピアノ
電子キーボードと同じくとりあえず様子見で買ってみる場合と、長く使おうと思って買う場合で、予算が変わるようです。
10〜15万円:キーボードで物足りない方におすすめです。いずれ買替を考えている方の導入として人気の価格帯です。
15〜20万円:各メーカーのエントリーモデルが揃う価格帯です。
20〜25万円:各メーカーが力を入れている一番売れ筋の価格帯です。先生から、電子ピアノならこのくらいのものをと推奨されることも多いようです。
25〜30万円:スピーカーの数が増えるなど、満足度が高くなってくる価格帯です。
30万円以上:中古のアップライトピアノも買える価格帯のため、この価格帯の電子ピアノを考える方は、ピアノは置けないから出来るだけ性能の良い電子ピアノが欲しいという方が多いです。
アップライトピアノ
メーカーによる違い、中古か新品かにもよりますが、30万円前後から800万円以上するものまであります。
30〜50万円:手頃な中古ピアノや、低価格帯の新品も買える場合もあります。
50〜100万円:条件の良い中古ピアノや、国産メーカーの新品が選択肢に入ってきます。
100〜200万円:国産メーカーのハイグレードモデルや、海外メーカーのセカンドブランドなどを検討される方が多い価格帯です。
200〜400万円:海外メーカーの新品で検討される方が多い価格帯です。
400万円以上:最高級のものやオーダーメイドのもの、限定台数のものなど、音色だけでなく外装デザインなどにも、特別感を感じられるピアノが多くなります。
グランドピアノ
アップライトピアノ同様に、メーカーによる違い、サイズの違い、中古か新品かにもよりますが、100万円前後から1000万円以上するものまであります。
100〜200万円:中古ピアノや、低価格帯の新品も買える場合もあります。
200〜300万円:条件の良い中古ピアノや、国産メーカーの新品が選択肢に入ってきます。
300〜500万円:国産メーカーのハイグレードモデルや、海外メーカーのセカンドブランドなどを検討される方が多い価格帯です。
500〜1000万円:海外メーカーの新品や中古で検討される方が多い価格帯です。
1000万円以上:高級メーカーの新品や中古、オーダーメイドのもの、限定台数のものなど、音色だけでなく外装デザインなどにも、特別感を感じられるピアノが多くなります。中には1億円以上するピアノもあります。
コンサートホールにあるフルコンサートピアノが、おおよそ2500万円〜3500万円くらいです。