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名古屋ピアノ調律センター

防音・遮音について

夜遅く弾きたい、近隣の方へのご迷惑など、現在ピアノに関するお問い合わせの中で大多数を占めるご質問が、この「防音・遮音について」です。

音のトラブルへの対策としては、大きく次の3つの方法があります。

  • ピアノの音を小さくする
  • 消音ユニットを取り付けして、ピアノの生音を消す
  • 防音室を買う、部屋の防音工事をする

ピアノの音を小さくする

弱音ペダル(マフラーペダル)を使う

弱音ペダル

ペダルが3本あるアップライトピアノの場合、ほとんどのピアノは、真ん中のペダルに少し音を弱くする機能が用意されています。真ん中のペダルを踏んでみると、音が小さくなると思います。(左の鍵盤の下側に、レバーのようなものがついている方は、そのレバーを手前に引くと、少し音が弱くなります。)弱音ペダル、マフラーペダルと呼ばれるこの真ん中のペダルは、演奏表現で使うペダルではなく、音トラブルへの対策として用意されたものです。お子さんが小さく夜遅くに練習するわけではない、まずは費用をかけずに様子を見てみたいという方は、真ん中のペダルを使ってみて、その後どうしていくか考えてもいいかもしれません。

グランドピアノの場合、一部のピアノを除き、この機能は用意されていません。また、後付けも対応していないため、別の手段を考える必要があります。

メリット

  • ほとんどのアップライトの場合、すでにピアノに備わっている機能なので、すぐに使うことができる。
  • 生音で弾きたい時、小さな音で弾きたい時の使い分けが簡単。

デメリット

  • ほとんどのグランドピアノには、備わっていない機能で、後付けも対応していない。
  • フェルトを一枚とおして弦を叩くので、タッチや音色に生音の時と違いがある。

費用

  • 基本的にかからない。

ピアノから出てくる音を吸音させる

スーパーミラクルソフトエコパネル

ピアノの音は、“響板”と呼ばれる板が、音を増幅させるスピーカーの役割をしています。アップライトピアノの場合は、ピアノの背中側から、グランドピアノの場合は、屋根のある上側とピアノの下側へ、大きな音が出ていきます。響板からの音の反射を小さくすることによって音量を抑える方法です。毛布で覆ったり、グランドピアノの場合なら屋根を全て閉めて弾いたりすることでも効果はありますが、音の全体バランスは崩れて聴こえることがほとんどです。低音から高音まで均等に音量を抑えるには、専用の調音パネルを使ったほうが、より気持ちよく弾くことができます。

メリット

  • 音量を最初から抑えることができる。
  • 部屋が狭い、響きすぎる、反射音がきつく耳が疲れるなどにも非常に効果的。

デメリット

  • ピアノの生音は出るので、無音状態にはならない。
  • 着脱可能だが、手間がかかるため、一度設置するとそのままの場合がほとんど。

費用

  • アップライトピアノ 約6.6万円〜
  • グランドピアノ 約11万円〜
ソフトサウンド

※アップライトピアノ用では廉価品として2万円前後の商品もありますが、音色のバランスを考えると6.6万円前後の商品をおすすめいたします。

消音ユニットを取り付けして、ピアノの生音を消す

ピアノの生音を消してしまえば演奏することもできなくなりますが、ピアノ内に消音ユニットを取り付けることにより、演奏可能になります。イメージとしては、ピアノ内に電子ピアノを組み込んだ、ハイブリッドピアノという形になります。新品製造時に消音機能付きピアノとして販売されているほかに、消音機能がついていないピアノにも後付けで取り付けをすることもできます。ここでは、当店にて取り扱いのある後付け消音ユニットについてご紹介します。

アップライトピアノ用

  • GENIO Classic V2(アップライトピアノ用)
    GENIO Classicα

    あらゆるメーカーのピアノに取り付けが可能です。音色のばらつきもあまり気にならず、操作パネルも薄くすっきりしています。メトロノーム搭載、高性能非接触型光センサーを採用。廉価版よりいいものが欲しいが、ハイグレードモデルまではいかなくてもいい、とお考えのお客様にぴったりです。

  • GENIO Premium V2(アップライトピアノ用)
    GENIO Premiumα

    あらゆるメーカーのピアノに取り付けが可能です。Classic V2との違いは、操作パネルがタッチパネルになることのほか、録音機能やデモ演奏や練習曲が内蔵されるなど、オプション機能の充実さがあげられます。Classic V2と、Premium V2に音色の差はありませんので、色々楽しみたい方はこちらを選ばれてはいかがでしょうか。

グランドピアノ用

  • GENIO Classic V2(グランドピアノ用)
    GENIO Classicα

    あらゆるメーカーのピアノに取り付けが可能です。音色のばらつきもあまり気にならず、操作パネルも薄くすっきりしています。メトロノーム搭載、高性能非接触型光センサーを採用。グランドピアノ用は、真ん中のソステヌートペダルにも対応しています。廉価版よりいいものが欲しいが、ハイグレードモデルまではいかなくてもいい、とお考えのお客様にぴったりです。

  • GENIO Premium V2(グランドピアノ用)
    GENIO Premiumα

    あらゆるメーカーのピアノに取り付けが可能です。グランドピアノ用は、真ん中のソステヌートペダルにも対応しています。Classic V2との違いは、操作パネルがタッチパネルになることのほか、録音機能やデモ演奏や練習曲が内蔵されるなど、オプション機能の充実さがあげられます。Classic V2と、Premium V2に音色の差はありませんので、色々楽しみたい方はこちらを選ばれてはいかがでしょうか。

グランドピアノに取り付けをする場合、より精度の高い調整や技術が求められるため、消音ユニットメーカーの研修を受けた認定技術者にのみ、取り付けが認められております。当店では、KORG、GENIOともにアップライトピアノ用、グランドピアノ用の消音ユニット取付認定を受けた技術者が複数名在籍しておりますので、ご安心ください。

メリット

  • テレビを見ている間や夜間など、今まで練習が難しかった時間にも練習できるようになる。
  • 色々電子音を楽しむこともできる。

デメリット

  • ピアノの生音ではない電子音なので、消音機能使用中はそのピアノの音ではない。
  • 鍵盤の落下音は常時残る。
  • 消音ユニットを取り付ける際に、ピアノ内部の整調寸法を一部変更しなくてはいけない。

消音ユニット取付に関する注意点

ピアノのメーカーやモデルによっては取り付けできる消音ユニットが限定される場合や、特殊加工が必要な場合、取り付けが不可能な場合もございます。また、取り付けは十分に調整されたピアノであることが前提となります。現状の調整を、消音取り付けに求められる精度まで高める調整料金は取付費用の中にふくまれておりますが、大幅な調整の見直しが必要な場合や、修理が必要な状態の場合、まずは一から調整を見直す作業や、修理を行ってからの取り付けとなります。その際の、調整料金、修理料金は、別途ご負担いただきますので、ご了承ください。

消音ユニットが取り付けできるかどうか、事前に確認したい方は、お気軽にご相談ください。可能なら、取り付けを希望するピアノのメーカー、モデル名、製造番号を調べておいていただけますと、スムーズにお話しできます。

消音ユニット取付費用

消音ユニット(アップライトピアノ) 店頭取付費用 出張取付費用
GENIO Classic V2 165,000円 176,000円〜
GENIO Premium V2 187,000円 198,000円〜
消音ユニット(グランドピアノ) 店頭取付費用 出張取付費用
GENIO Classic V2 363,000円 374,000円〜
GENIO Premium V2 396,000円 407,000円〜
  • ※料金はすべて税込です。
    ※出張取付の場合、取付地域により料金が異なります。
    ※特殊加工、調整の見直し、修理が必要な場合、その作業料金が別途発生いたします。
    ※調律料金は含まれておりません。

    取付に要する時間

    • アップライトピアノ 約半日程度
    • グランドピアノ 約2日程度

    ※ピアノの状態によって、多少前後いたします。

    防音室を買う、部屋の防音工事をする

    ピアノに何かするのではなく部屋の防音対策する、これが演奏者にとっては不満がなく、一番理想的といえるでしょう。厚い壁などで音を遮った防音室であれば、非常に効果があります。いつも気兼ねなく生音で演奏したい方など、ピアノをよく使う方の満足感が高いのがこの方法です。

    組み立て式の防音室を買う

    メーカー製の防音室は、手軽な防音室といえます。部屋の中に、もう一部屋防音の箱を置いてしまうイメージです。組み立て式なので、ご希望サイズの防音室に合ったスペースさえ確保できれば、設置が可能です。サイズや遮音性能によって、価格は幅広いですが、グランドピアノ用でなるべく小さいサイズの防音室を検討中ということであれば、3畳のスペースで約110万円〜170万円程度の予算に、もう少し広い4.3畳〜6畳のスペースで約165万円〜280万円程度の予算になるかと思います。数時間〜半日程度で設置可能です。

    お部屋の防音工事をする

    組み立て式の防音室ではなく、部屋全体のリフォーム工事となります。組み立て式に比べ、幅広い要望に対応できます。建物自体の躯体やお部屋の広さ、要望にもよりますが、約220万円〜330万円以上の予算は考えておいた方がいいと思います。工事期間として1週間〜2週間ほどかかる場合が多いです。

    窓やドアを二重サッシに変更する

    音は、隙間から部屋の外へ漏れていきます。また、遮音性の低い薄いガラス窓や開口部であるドアを二重にして補強することで、音漏れを軽減させるのがこの方法です。窓だけの工事なら11万円程度からの予算で変更が可能です。工事の作業時間は数時間程度。これでもダメとなると、防音室を考えられることをおすすめします。

    メリット

    • 夜間でも生音で練習することができる。
    • 近隣に気兼ねする心配がないため、ストレスなく思いきり練習できる。

    デメリット

    • それなりの費用がかかる。
    • 部屋が今よりも少し狭くなってしまう。
    • 防音室といっても、人のしゃべり声程度の多少の音量は残る。

    費用

    • 組み立て式の防音室 約110万円前後〜(ご希望のサイズによります)
    • お部屋の防音工事 約220万円〜330万円以上(建物やご要望によります)
    • 二重窓にする 約11万円〜

    みなさま、様々な方法で防音問題に取り組んでいらっしゃいます。我々の経験からもご相談に応じさせていただきます。お見積もりや防音業者のご紹介もいたしますので、お客様だけで抱えて悩まず、どうぞお気軽にご相談ください。